あたしの好きな人
第3章 友人が本気になったら
目が覚めたら昼過ぎだった。
そこには哲の姿はなく、乱れたベッドとシーツ、部屋の惨状を見て頭を抱えた。
シャワーを浴びて、シーツを取り替えて、洗濯して掃除をして、
使用済みのコンドームを捨てて、情けない気分になる。
何もかも綺麗になった頃には、夕方になっていた。
やっぱりないわ~。
普通はさ一緒にモーニングコーヒーとかさ、あるでしょう、朝ごはん一緒に食べるとか、
いつまでも寝てたあたしが悪いわけ?
何も言わずに帰るとか有り得ないし、やっぱり付き合うとか無理だから、絶対やめておこう。
家には二度と入れない、うん、絶対そうしよう。
おばあちゃんの病院に行く準備をして、今日は果物を買って行くことにした。