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とある日常

第1章 勘違い S×O

Oside



俺の手を引っ張りながら走る男性は人混みを縫うように華麗に人を避けながら走り続ける





嫌でもわかった





見覚えのある背中、髪型、服装、手…





俺の前を走っているのが翔ちゃんってことに気付くのに3秒もいらなかった






人混みの中離せと言って大事にするのも嫌だし、なにより翔ちゃんにもっと迷惑かけてしまうのが怖くされるがまま走った





体感的には30分くらい走ったつもりだが、実際は5分も走っていないだろう






近くのビジネスホテルに入って一部屋借り、もらったルームキーを持って歩く翔ちゃんの後ろをついて歩いた





既に手は離されていていつでも逃げれるけどそんなことしようとは微塵も思わなかった








借りた部屋に着き、扉を開けてどうぞと言って先に俺を入れてくれる翔ちゃん




智「ありがと…」




声が小さ過ぎて聞こえたかわからないけど、翔ちゃんが「ん」って言ってくれたような気がした






部屋に入るなり質問攻めされるだろうと身構えたが




翔「雨で身体冷えたでしょ お風呂入ってきな 狭いだろうけど(笑)」




と予想と全く違うことを言われた





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