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え?元アイドルのお従兄ちゃんがわたしのクリフェラ係ですか!?

第14章 白昼堂々、教室にて

「詩菜!」
「依里……子……」
「様子がおかしかったから、心配で戻ってきたのよ。詩菜、これは……」

 依里子が痛ましそうにわたしを抱きしめる。

「詩菜、夕謡さんは……」
「ううん、依里子。わたしが悪いの。わたしが……っ」

 わたしは依里子に抱き着いて泣き出した。依里子がやさしく背を撫でてくれる。その温かさに落ち着きを取り戻したわたしは、依里子にすべてを語った。

「わたしが……燈多お従兄《にい》ちゃんを受け入れてしまったから……感じてしまったから……」
「詩菜」

 依里子がわたしの手をとって、諭すように言う。

「詩菜、女の子とはそういうものよ。発情した状態で拒める女の子なんて、なかなかいないわ」
「でも……依里子は、依里子は鷹司《たかつかさ》先輩ひとすじでしょう?」
「……私は、詩菜と違って元からのストゥプラ生だから、そのことをよくわかっていた。私は元からクリフェラ係は一人がいいと思っていたの。だから、蓮路さんにクリフェラ係になってくれるよう頼んだのよ。一人でも、満足できるように」

 どういうことかと問うわたしに、依里子は静かに語った。

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