地味に甘い君
第16章 年越し有頂天②
「ん?長風呂だったねヤマト君?」
「///うるせぇ!」
風呂から上がるとテーブルには俺の大好物のオムライスが準備されていた!
「ほら、髪乾かそ?」
当たり前のようにドライヤーを構えて俺を手招きする赤羽はニコニコと上機嫌…
俺はそんな赤羽とは真逆なテンションでドライヤーを持つヤツの前に座った。
「髪、伸びたね~!知り合った頃は短髪だったのに…今じゃ…前髪が目にかかりそうだよ?襟足も延びてきた…切らないの?」
「///散髪代もったいない…まだ、大丈夫…」
赤羽はフフフと、笑いながら俺の髪を乾かす。
「サラサラで…きれいな髪…僕はテンパだから…ちょっと羨ましい。」
「それ――――パーマじゃないのかよ!?」
――――ふわふわヘヤー…金かけてると思った…
「テンパだよ?ふわふわで…将来ハゲないか不安だよ…」
――――あ…テンパの猫っ毛て…ハゲるって言うよな?
「――――…今から頑張れば大丈夫じゃねぇ?」
「就活と毛活の同時トライかぁ…挫折しそう…」
ふわふわ髪かぁ……羨ましいのは…俺だよ…スタイリングでこんなにおしゃれにできるんだな…
俺は目を閉じながら温風に身を委ねる……が、さっき風呂場で自分がしてきたことを思い出すと///途端に緊張してくる!?
「ん?どうしたの?ヤマト君?」
「///なっ、何でもない!腹へった!飯――――食う!」
俺は赤羽から離れるとテーブルに向かった!
俺の後ろ姿を見つめ赤羽がニヤニヤ笑っている事なんて…知らずに…