地味に甘い君
第16章 年越し有頂天②
「僕、年越しでオムライス作ったの初めてかも!」
「…俺も…大晦日にオムライス食えるとは思わなかった。」
実際、赤羽の作ったオムライスはめちゃくちゃ上手くて幸せだった。
「去年はソバも食ってないかも…」
「去年は……姉と妹におせち作らされたよ?最悪だったよ…」
「お前…おせちも作れるのかよ…」
赤羽は涼しい顔で「え?作れないの?」と抜かしやがる…
「一昨年なんか、手打ち蕎麦が食べたいって言われて…作った事もあるよ?さすがにヘトヘトになったから、翌年は市販で勘弁してもらった」
――――お前ん家の姉妹…最強だな…
「でも、ヤマト君が食べたいって言うなら…僕、作るよ?」
「言わねぇよ!」