地味に甘い君
第21章 それぞれの就活
と、気合いを入れておいてなんだが…
僕も就活の真っ只中!ゆっくりもしていられないのが現実だ。
僕は午後の講義を受けた後、掲示板に出されている求人をチェックする。
「尚宏くぅ~ん、就活頑張ってるねぇ~?ど~したの?最近頑張ってるけど?尚宏くんなら、入れ食いじゃない?」
――――入れ食いって…この子相変わらずグイグイ来るなぁ…
「そんなことないよ?顔だけじゃ雇ってもらえないよ?」
「え~!顔も大事だよ?///私はそう思う」
そう言うとマリちゃん?カナちゃん?だっけ?が、僕の腕にすがり付きながら笑っている。
「え~っと、僕…好きな人がいるからこう言うこと困るなぁ~」
少し困った顔で腕を放そうとするが彼女はギュッと掴み放さない。
「尚宏くぅ~ん、そう言って何ヵ月もたつけど~…その好きな子と上手くいって無いんでしょ?
疲れちゃったでしょ?なら~…慰めてあげようかなぁってマリ…2番目でもいいよ?」
――――うゎ…最悪だなこの子…
「――――ごめん。その子とはめちゃくちゃ上手く行ってるから、こう言うのマジで困るんだ?それに――――その子とは恋人同士になったから。2番目とか気持ち悪いこと言わないでくれるかな?
僕はその子がいれば――――なにも要らない」
僕はそっとマリちゃんの手を腕からはずした。