地味に甘い君
第22章 それぞれの就活②
「ん~どうだろう?求人すら出してない事務所だったから…
返事は後日メールで……それまで祈るしかない!
でも、手応えはあった――――…すっげぇいい事務所だった!
社長の陣ヶ岡さんは手掛けた仕事に誇りを持ってた!
もう一人社員がいたけど、社長の右腕って感じで阿吽の呼吸ってのを目の当たりにしてきた!」
赤羽は“オフィス陣ヶ岡”という建設会社の、空き家のリノベーション作品を見てから「ここで働きたい!」と、言うようになった。
扱う素材もそうだが元の空き家のいかし方が違うとか――――…俺にはさっぱりだが…
やりたいことが見つかった赤羽は生き生きしていた。