地味に甘い君
第25章 神頼み?!縁結び!?
純弥さんとはホテルのラウンジで別れた。
大企業の社長さんは忙しい――――…この後、ホテルの支配人と会食だそうだ。
「純弥さんって…面白い人だな…」
「そうだね――――…それに、僕が唯一シェルターに使った人だし…」
――――シェルター?
「高校入ってすぐかな――――…僕の周りでいざこざが増えてね…流石に息が詰まって海外に逃げたんだ。その時…世話になったんだ」
俺は目をふせた赤羽の横顔を――――…不謹慎だが凄く綺麗だと思った。
「――――お前でも…逃げた時があったんだな…」
「ま~ねぇ…入学してすぐに…新任の先生と生徒が障害事件起こしたら…逃げたくもなるって!」
「――――マジか…衝撃的だな」
話を聞くと…
赤羽が入学してすぐにファンクラブが出来たそうだ。
ファンクラブは1ヶ月もしないうちに大きくなり見かね教師たちが制圧にかかった…
しかし、新任の教師がファンクラブを制するといいながら、赤羽に個人的に言い寄ってきたのだ。
それを知ったファンクラブの子が新任教師相手に大喧嘩――――…刃物で切りつける障害事件と発展した。
赤羽の知らない場所で起きた事件だったが…数ヶ月学校に来ないでほしいと学校側から言われたそうだ。