地味に甘い君
第1章 ワンルームに花?!
赤羽との出会いは――――…3日前
苦学生の俺はその日もバイトに明け暮れていた!
昼までスーパーの裏で品出しのバイトをこなし、午後は大学の講義を受け
夕方から居酒屋の厨房で皿洗いのバイト――――…
大学生になったら生活費ぐらいは自分でなんとかしたいからバイト始めた…
俺の実家はそんなに裕福でもないし…大学の入学金を支払うのが限界で、毎月の生活費や検定のお金まで、仕送りしてくれなんて…口が避けても言えなかった…
生活費ならと、バイトでなんとかやっていけるが…
検定代もとなると…流石にバイト1つじゃ回らない…
割りのいいバイトを探しては…バイトを何個も掛け持ちする毎日…
ぶっちゃけ――――…疲れていた
疲れていた時に…
裏口のゴミ捨て場にいた赤羽を、何の考えもなしに家に連れて帰ったのが…
始まりだった――――…
「なんか…コンパ?とか…打ち上げ?で女子に連れてこられたんだけど…
なんか――――…すげぇグイグイ来られて…逃げてきたんだよね…」
「ふ~ん…ぁ~予約あったなぁ…〇〇大学の…お前…俺と同じ大学……?
リア充万歳じゃんか…頑張れよ?」
「いやいや!逃げてきたって言ったよね?今!!
なんか、その子…怖くてさぁ…
まだ、探されてるよね…家も押さえられてるから…帰りずらくてさ…
ね~…かくまって?」
「――――別にいいよ?俺、もう上がりだし…家、来れば?」
「マジで?!ラッキー!」
――――…て、軽い会話で赤羽は俺のワンルームの地味なアパートに来たわけだ