
地味に甘い君
第26章 うるさい季節
大学を出るまでにも何人かに声をかけられた。
新入生が多かったが…それ以外も多かった。
しかも、
僕に尽くしますアピールが多かった。
今までだってそうだったから…分かるが…
僕ってそんなに尽くしたくなるような存在なのかな?
僕は1人買い物を済ませながらマンションに向かった。
――――と、玄関にうずくまる人の影に目をギョッとさせる!
「///ヤ、ヤマト君!?」
「――――遅い…」
早く帰ってきたはずだったのに…思いの外…遅くなったらしい!
「――――お腹…空いたし…寒い」
「///わっ!ごめんね、鍵、鍵!」
僕は慌てて鍵を取り出すと玄関を開けてヤマト君を部屋に入れた。
