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地味に甘い君

第30章 繋いだその手を…


「簡単なもんしか作れないよ?」



「いいよ~!」



「旦那はイギリス?紗帆(サホ)姉ちゃんだけきたの?」


チーズとクラッカーのおつまみを食べながら姉ちゃんは上機嫌にお酒を飲み干す。



「ちょと~…人前で“姉ちゃん”とか言わないでよ?一気に老けてみられるから!」


姉ちゃんは僕や妹が“姉ちゃん”と呼ぶのを嫌う。海外生活が長いからかもしれないが…


「今はいいじゃないか…僕しかいないんだから」



そういうと、「そうね」と、新しいお酒に口をつける。


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