地味に甘い君
第30章 繋いだその手を…
何度か電話してみたが…応答がない。
少し不安になるが――――…今日は疲れたのかもしれない…
昨日はヤマト君が泣いて「もう!壊れる!」と、叫ばせてしまうほど抱き潰したのだから!
今日はゆっくり休ませてあげたい。
「ねぇ、明日は〇〇ホテルに泊まりたいから…連絡しといて~!」
――――もう、姉ちゃんったら!
夜も遅くに…それを言うな!僕は再び渋々スマホから〇〇ホテルを検索してスイートを予約した。
今日の明日で即予約完了は…姉ちゃんがそこのホテルの常連だと言うこともあるが…
スイートルームは、そう易々泊まれない部屋だ…ほとんど空いている。
「いつもご利用ありがとうございます、だってよ!」
「ん~!〇〇ホテルのスイート!楽しみ~!」
僕は予約完了のメッセージに返信して、明日は静かになる…と、ホッと胸を撫で下ろす。