
地味に甘い君
第36章 裏切りの真実
「そんな貴方に――――…ヤマト君の父親だと…名乗っては欲しくない…
ヤマト君をこれ以上――――傷つけるな…」
僕は涙目でオロオロする彼を睨みその場を後にした!
悔しかった――――…
苦しかった――――…
僕は振り返らなかった――――…
僕は…ヤマト君の父親の身勝手さを明け止められなかった!
「待て――――…」
遠くで彼の声が聞こえたが…
僕はそのまま――――…歩き続けた…
どうしたら――――いい?
この、真実を僕は…ヤマト君に伝えた方がいいのだろうか?
――――でも、言えない…
言いたくない…
でも、アイツを…ヤマト君の父親にしておきたくない!
「どうしたら――――…どうしたらいい!!」
僕は、歩きながら…
泣いた。
