地味に甘い君
第39章 【番外編】財前の仕事…?
「まっ…それはそうと、尚宏の件よろしく頼むな?
大体のことは調べてみたけど―――…虐待…って、訴えたら勝てそうな内容だった…
それでも父親は“愛”だの“躾”だの“彼の事を考えて”だの“娘の心情を優先した”とか…体のいい事を言って逃げるんだろうなぁ」
顔つきが変わった純弥様に「そうですね」と、渡された資料を見る。
「親とは名ばかりの“毒親”ってヤツだな――――…自分だけが大事な人間…内田君は母親とよく頑張った…」
「そうですね――――…彼を解放してあげましょう…」
「フッ…頼もしいなぁ~」
純弥様は少し笑うと――――…窓の外を見た。
高級マンションの最上階を保有する我が主は、その窓の外を覗きこんで…身を震わせる。
「――――こ、この間…ライカが私を窓際で攻め立ててねぇ…
高所恐怖症じゃないけど…この高さにびびっちゃった――――…///思い出すと…興奮してきた!」
――――うゎ…すぐに変態モードになる…
「キモいので…勝手に興奮しないでいただけますか?そんなに興奮したのなら…ここから飛び降りたらいかがですか?」
「すんません…」
――――ま、ライカ様も帰ってくる時間帯だ…後は、真の主様に任せよう…
純弥様に頭を下げその部屋を出た。