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秘密の楽園 / Produced by ぴの

第6章 秘密の楽園 5

◆c


「やめろって、かずっ…!」


取り憑かれたように一点を見つめて伸ばしてくるかずの手を懸命に取り払うけど。


何しろ乗っかられてるこんな状態じゃ力の入れようも無くて。


ジタバタと腰を浮かし何とか起き上がろうと片手をついた時、ガードが甘くなったふいの隙をつかれてしまい。


「うあっ…!」


かずの手にぎゅうっと握られた俺のソコ。


急な刺激、しかも加減も知らないバカみたいな力で握ってくるもんだから。


途端に反応して膨れ上がっていくソレ。


「っ…」


そんな俺のを見て一瞬目を見開いたかず。


でもまたきゅっと力を宿したその瞳はさっきと同じように俺をしっかりと見据えていて。


「…やっぱりこんなことしてんだ」

「っ、ちょ…かずっ!離せってば!」

「どうやってしてくれんの?その彼女」

「だから彼女とかっ…うあぁっ…!」


ぐりぐりと両手で乱暴に扱われながらも何とかかずの誤解を解こうとするけど。


「どんどんおっきくなるよ?彼女じゃないのになんで?」

「もっ…かずっ、やめろっ…て!」


全く聞く耳を持っていないかずの手は縦横無尽に動き回る。


やり方を知らないその動きがどうにも予測出来ず、急激に訪れる刺激に堪えようにもそれが叶わない。


その間にもみるみる内に質量を増して熱くなっていくのが分かり。


やばいっ…


このままされたらっ…!


本能的な身の危険を感じ、快感に負けそうになっていた力を振り絞ってかずの手を掴んだ。


びくっと肩を揺らしてようやく止まった手。


けれど、切羽詰まったように歪ませた表情のままぽつり呟かれた言葉。


「……どうせ下手だよ。彼女じゃないんだから」


しつこいくらい放たれるそのフレーズに、俺の中で何かが切れたような音がした。


コイツっ…!


掴んだかずの手をぎゅっと握って勢い良く起き上がり。


その勢いのままボフっと後ろに倒した。


突然のことにぎゅっと閉じた目が開くのを待たずに、今度はかずを見下ろして。


「お前っ…いい加減にしろよっ!何回言わせたら分かんだよ!彼女なんかいねぇっつってんだろ!」


自分でも驚くほど昂った声で、届かずにもがいていたセリフを一息にぶちまけた。

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