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子宮は淫らな精子の女王

第2章 【3月23日午後1時15分】

ドクン、と一つ

鼓動が高鳴る

「おなかを見せて」

僕がそう言うと、彼女ははずかしそうにブラウスのボタンを下から3,4個はずす

白い、柔らかいお腹が

薄暗い階段の踊り場で露出される

「コップ持ってて」

彼女にコップを持たせると、右手でしごきながら左手で彼女のお腹を触る

不安定な体制だが

心の奥底に黒いものが渦巻く

柔らかい脂肪と

その少し奥にある腹筋

ぺたぺたと何もないそのおなかを撫でていく

感情が昂ぶって、とぷっ、と紙コップに体液が注がれる

跳ねた飛沫が彼女の手にかかった

「確認しました」

どろりと糸を引く精液を眺めながら、彼女が言う

「何番が一番最適でしょうか?」

「3番で」

「承知しました」

まるでホテルのクロークにいるかのような会話

次の姫が選ばれる瞬間

ほのかの頭の中で今までの投票の多数決が行われる

紙コップはだいぶ臭う

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