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子宮は淫らな精子の女王

第2章 【3月23日午後1時15分】

「みやこ、さん」

ほのかがそう言うと物陰からミヤコが出てきた

「これを持ってください」

ほのかがミヤコに布切れを差し出す

どこにでも売っている安っぽい女性用下着

ミヤコはポケットからおりものシートを取り出すと

その下着のクロッチに貼り付ける

「ここに、あなたの次の生理の前に受精する男性の精液があります」

ちゃぷっ

と、少量の液体が揺られる音がする

ほのかの小指がコップの中に突き立てられて

粘っこい体液の糸をミヤコの眼前へと持っていく

ほのかはまるで紅を塗るかのように

ミヤコはまるでファーストキスをするかのように

その体液を唇に塗りつけた

左から右へ

オスの匂いがミヤコの唇を塗りつぶす

そして、キス

軽く

一瞬だけ

「では、ミヤコさん、これを穿いてジュナ先生のところに行ってください

性病検査と子宮エコーの動画をもらってくるように」

とろーっと、糸を引いた体液が、ミヤコの手元にあるおりものシートへと注がれる

「はい、引き継ぎました」

少し震えた声

ミヤコはそれを足にくぐらせると、腰の部分まで引き上げる

この場にいる全員が無表情に

それを行った

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