テキストサイズ

僕らのらんど

第6章 デスゲーム

「ええと…待って。つまり今のこの事態は、このアプリと連動してるってこと?」

「そうですね」

「有り得ないわ…。でもだとしたら、あなたたちの言うとおり、あれは人間ではなくモンスター…」

オレとやんすさんは頷く。

「……夢を見てるとしか思えないわ」

つくし先生は額に手をあて、頭を左右に振った。

「町でもこんな状態になってるなら、警察や自衛隊はすでに動いてると思います。だから助けがくるまで自分たちでなんとかするしかないかと」

オレは自分のステータス画面を見た。
職業が剣士となっているのなら、何か武器があるはずだ。

「オレの職業は剣士だけど、やんすさんの職業はなんですか?」

おもむろに聞くと、やんすさんはニヤリと笑った。

「ふふっ……あっしは魔法使いです」

「えっ…」

「す、すすすすごいですよね? 魔法が使えるんですよ!?」

ステータス画面を見せてもらうと、確かに『魔法使い』と書いてあった。

「魔法は実際使えるんですか?」

「ま、まだ試してないですが、たぶんっ…」

怪しいな…。
でもオレもまだ剣を持ってないし、本当に戦えるかどうか…。下手に手を出せば、彼らみたいに殺られてしまう。

「あたしは『遊び人』になってるわ。リアルでも遊び人だからかしら」

つくし先生はフフッと笑った。
なんとなく日頃のストレスを夜の街で発散してそうだ。

「さっきは消火器でなんとかなったけど、それだけじゃモンスターは倒せないわよね」

「何か武器を探さないと…」

オレは少しでも情報を集めるために、アプリメニューを開いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ