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僕らのらんど

第11章 願い、そして…

東京駅に着くと、黒いスーツを着た男性が話しかけてきた。

「風早ひなた様ですね」

オレたちの人数を確認すると、車の中に乗るように促す。
もちろんオレのそばにはうさぴょんもいる。
なんとうさぴょんは一人でやってきたらしい。

オレたちを乗せた車は完全に外が見えないようになっていた。
SEEDの場所を知られたくないらしい。

そうなるとそのオンラインゲームってのも、ただの娯楽ゲームじゃないってことになる。

「ひなたくん…もしかしてまた私たち、現実世界に帰れなくなるとかないよね?」

「どうかな…。まあ、とりあえずはこの招待状を出した奴に会ってみようぜ」

すると車は目的地に着いたようだった。
車のドアを開けると眩しい光が入ってきた。

「ここ、どこですかねっ…なんだか地下鉄のホームっぽいですけど…」

しかし線路はなく、更にそこから下へとくだるエスカレーターに乗った。

もしかして地下に向かっている?

大きな扉を開けると、そこには2年前と同じVRのカプセル装置が円になって並んでいた。

そしてそこにはオレたちと同じ、SEEDに招待されたであろう沢山の人たちが集まっていた。

「プレイヤーの諸君、我がSEEDのオンラインゲームへようこそ!」

突然、仮面をかぶった男にスポットライトが当たる。話し方が関西弁じゃないから、虎生じゃないことは確かだ。

「あなたたちを、我が世界へ案内します!」

このゲームが吉と出るか、凶と出るかはまだわからない。でもオレたちはまた、新たな世界の入口の扉を開けることにした。

「まり、行くよ」

「うん!」










─END─


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