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僕らのらんど

第7章 真実

喫茶トムへ向かう途中、何度もモンスターと戦う人たちを見た。みんな武器らしきものは持ってなくて、ゴルフクラブやバールを持って戦っている。
やんすさんの言うとおり、学校の外もモンスターだらけだった。

「なんだか異様な光景ですね…。ここが現実世界だなんて、信じられない。自衛隊や警察は動いてないんでしょうか?」

運転席に座るまり先生が不安げに呟く。

「…そうね、もしかしたら動いてないんじゃなくて、動けないんじゃないかしら」

「え?」

「私たちの学校の門に強いモンスターがいたでしょ。もしかしたら自衛隊でも倒せない強いモンスターがいて、町に入ってこれないのかもしれないわ」

「そんなっ…! 自衛隊でも敵わないモンスターを私たちでどうにかなんて、できるわけないじゃないですかっ…」

「どうかしらね。物理攻撃は効かなくても、魔法で倒せることもあるんじゃないかしら…古賀くんのようにね」

「…古賀くん…」

まり先生は消えた古賀のことを思い出したのか、口を閉じてしまった。

たぶんあの関西弁の男は古賀がHPを使いきって死ぬことも知っていたんだろう。だから『最後まで見物しろ』と言っていた。

古賀がモンスターを倒さなければ、オレたちは全滅する運命だった。
最低な奴だったけど、正直こんなのは胸糞悪い…。

「あら、喫茶トムってレトロな感じの喫茶店なのね」

つくし先生が重い空気を破る。
窓の外を見ると、細い路地の先に古びた喫茶店があるのが見えた。

「え……ここ、やってるんですかね?」

やんすさんが車の窓を開けながら言う。
確かに、中は真っ暗で開店してるようには見えない。

「いつもこんな感じだけど…」

そう言ってまり先生が車から降りると、どこからかカランカランと音が聞こえてきた。

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