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僕らのらんど

第11章 願い、そして…

「でもびっくりしましたよね! まさかSEEDから手紙が来るなんて思いませんでしたっ……」

やんすさんが茶色い封筒を鞄から出す。
その中には手紙と写真が入っていた。

SEEDはラグナロク事件以来、消息を断っていた。ラグナロクランドも廃園になって、建物も壊されている。虎生もつくし先生も今どこにいるのかわからない。

「どうして私たちの住所わかったのかな?」

「ラグナロクランドでゲームする前に同意書みたいなの書かされたよな、確か」

「ああ、そっかぁ」

やんすさんがジッと写真を見つめる。

「ちょっと見せてもらっていいですか?」

オレの封筒には写真は入ってなかった。
この写真は、最後の戦いの前にみんなで撮った写真らしい。

「…懐かしいですね」

それぞれの顔ぶれを見て懐かしく思う。

「SEEDから新しいオンラインゲームの招待状が来てるじゃないですか。果たして何人、来るでしょうね」

「3泊4日ですからね~。みんな仕事あるし、全員は無理なんちゃいますかあ~」

「昭玄さんはそんなに休んで大丈夫なんですか?」

「大丈夫、大丈夫。わての弟子がなんとかやってくれるやろうて」

「ええっ…で、弟子ってまさかあのオバア…?」

「やんすさんはいきなりそんなに休んで大丈夫なんですか?」

「あ、あっしは来月からなんで」

そんな会話をしていると、菜々と同じくらいの女の子がオレたちの席の前で止まった。

「ん、どうしたのかな? お母さんは?」

まりがそう言うと、

「ボク、うさぴょんだよ!」

と女の子が言った。

「えっ!?」

「あれ? ボクのこと知らない? あ、もしかしてあの後、ボクだけ別の病院に運ばれたからかな? 警察に行った時も、みんなと会わなかったもんね」

その話を聞いて、みんな開いた口が塞がらなかった。まさかうさぴょんがこんな小さな女の子だったなんて…。

「えへへっ、またみんなとゲームできるなんて楽しみぴょん!」


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