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「こちらメニューです。お決まりになりましたら、ボタンを押してお呼びくださいませ」

ウサギ耳をつけた髪の長いウェイトレスがニコッと微笑む。
僕はその笑顔にドキドキした。

「アキラさん、ああいう子がタイプなんですか？ 確かに胸大きいですもんね～」

僕たちのテーブルの隣に座ったヒロキさんがまたもからかってくる。
左からのまあやさんの視線が痛い。

「月影くんもやっぱりああいう女の子が好きなの？」

まあやさんが聞くと、月影はメニューに目を通したあと、ウェイトレスを見て「興味ありませんね」と答えた。

「あら、そう」

まあやさんは嬉しそうだ。
しかし僕はあることを思い出してしまった。
そらじじいの別荘で、月影が僕に向かって自分のアレを触ってと言ってきた時のことを…。

あの時、月影は偽の松茸を食べておかしくなった。
普通ならまあやさんに迫らないか？
いや、それはそれでダメだが、なぜ男の僕に頼った？
そして今の「興味ない」発言。
もしかして月影って…。