ドSメイドは基本普通の子
第9章 モデル勝ち!
駅前近くのファミレスに店長と二人で入ると、検定を終えた受験者やそのモデル達が何グループか先に休んでいた。
私たちが店に入った瞬間…新鮮を感じ荷物や手元を見ると、店長と同じ真っ赤なネイルとアートされた爪が目立ったので、私はお仲間がいる!と、少し嬉しかった。
が、店内の視線は店長一点に注がれ…若干のおいてけぼり気分を味わう。
「和歌子さん、どうぞ――――そちらに」
――――ありがとうございます。
「いえいえ、疲れたでしょ?ここは私が奢りますから、何でも好きなのを食べてください。って…もっと高いお店で言わないとダメですね…すみません…私…お店詳しくなくて」
――――いえいえ、私ファミレス大好きです!私の住んでいた地元には…こんなハイカラな飲食店なんか無かったので…テンション上がります!
「///そうですか、それは良かったです。」
多分、テンション上がっている私は無表情なんだろうけど、店長は嬉しそうにメニューを私に見せてくれた。