ドSメイドは基本普通の子
第12章 白ジャム+α
「誰が同士だと?一緒にしては困ります…不愉快です。」
私は道端に転がったハーブティーを踏みつけ見下すように男を睨んだ。
「さすがに…この瓶には嫌悪感を示しただろ?な?違うのか?」
男は美羽さんの反応を知りたいのか必死に食い下がる。
「だから…教えませんよ――――…無表情な彼女も無表情じゃない彼女も…全て私の脳内で閉じ込めて…私だけで楽しむんですから。」
「ひ、ひどいじゃないか!美羽のトイレ姿…美羽のたじろぐ姿…独り占めなんて!?――――私にだって彼女の特別な姿を見る権利はあるはずだ!!」
「は?権利…?
権利なんて――――…お前にはねぇよ…
美羽さんの全ては美羽さんのモノで…誰のものじゃない…
でも――――…私の中で育つ美羽さんの存在は私だけのもの…
お前が勝手に触れていいものなんか一つもない。」
そう言いながら、更に睨みつけると男はあっさり地べたに崩れ落ちた。
こんな少し言われただけで音を上げるような男が…彼女をどうにかしようなんて…百年早い。