ドSメイドは基本普通の子
第14章 縄師の願望!?
ネイリストさんが席に戻ったことにより縛りは再会された。
「やん!大河さん~!縄間違えてる~!こっちの細いので…腕の模様を作るんです!」
「――――あぁ…すみません。」
――――ん?店長大丈夫かな?目が――――…死んでる?
「――――…店長…?」
ネイリストさんの隣で…心配になり店長を見ていると…私の視線に気がついたのか、店長が力なく微笑んでくれた。
「大丈夫です…すぐにここから出ましょう。」
――――え?ネイリストさん?
ネイリストさんはそう言うと…柚さんに声をかけた。
「――――あら…そういえば…残念ね…」
小声で柚さんに話しかけたネイリストさんは「じゃぁ…帰るね」と、私の手を引いてオフィスを出た。
――――え?もう…いいんですか?
「僕の仕事は終わり――――…見学終了。君も僕に着いてきた訳だから一緒にここを出よう…」
「――――はい…でも…店長が…」
「大丈夫…彼もすぐに出てきます。」
ネイリストさんの言う通り…私たちが出てすぐに店長も奥の部屋から出てきた。
――――店長!
「いつまで…美羽さんの手を握ってるんですか?」
気がつくとまだ握られていた手がパッと放された。