
ドSメイドは基本普通の子
第27章 【最終章】ドSメイドは基本普通の子
「ハハハ…そうでしたか…変な雑談が多いなぁ~…とは、思っていました。
はい――――…あの事件…で、犯されそうになった事はショックだったし、体の傷もビックリしたと言えばしましたが…そんなに私の精神を崩壊する出来事では…なかったと思います。
私の事件の前に――――…友達が…もっと酷い性暴力を受けている場面を目撃していましたから――――…それに比べたら…未遂だった私が壊れるなんて――――…彼に失礼だと…」
「“彼”?――――男性…が?暴力を受けたの?」
「ええ――――…凄く可愛い男の子だったんですけど………男性に部屋に閉じ込められて……髪まで切られて……全身殴られて…犯されて……本当に酷かった――――…」
私は…あの時の宮ちゃんの姿を思いだし…瞳を閉じた。
「――――そう…そんなことがあったの…彼は大丈夫なの?」
「はい――――…ボロボロになりながらも…毅然とした態度で…泣き寝入りなんかしなかった……
私は…そんなに彼のことを…誇りに思います。だから――――…私もそうありたい…」
「だからなのね……和歌子さんからは…犯人に対して――――…怯えとか恐れって感じないもの」
