
ドSメイドは基本普通の子
第27章 【最終章】ドSメイドは基本普通の子
診察室を出て、ロビーから外に出る。
後…何回ここに通うのだろうか――――…
先生も言う通り…
私の心は壊れていないし、あの出来事に負けてなんかいない。
最近では…過保護になりすぎていた両親も、徐々に緊張がほぐれてきたのか…
私の自立を考え始めていた。
確かに――――…両親としたら心配する事ばかりかもしれない。
――――また、襲われたら…
そう考えてもおかしくない。
でも、そんなことを考えていたら先へは進めない。
両親も…分かっているはずだ…
私は病院を出ると――――…自然と商店街の方へと足を向けた。
平日で人はまばらだが、商店街で買い物をする人はそこそこいた。
やっぱり、看板は古くなっているが――――…昔と変わらないレトロなデザインのアーチを潜ると…両サイドに店が並ぶ…
いかにも…田舎の商店街が目の前に広がった。
「///懐かしい…」
私はキョロキョロと両サイドの店を眺めながら歩いた。
お惣菜屋さん八百屋さん、魚屋さんにくつ屋さん…
お肉屋さんからは、油の良い臭いが漂い…ぐぅ~っとお腹がなった。
