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僕ら× 2nd.

第5章 別格彼氏 --Thk

その夜、自宅に届く宅配便。
本日受付、本日配達。

彼氏からのプレゼント。
同封の便箋には、『20才、誕生日おめでとう』。

こんなサプライズ、嬉しくないわけじゃないけど。

入っていたのは衣料品。
1回分のまるごと衣服。
下着までコーディネートされて。
髪ゴムにネイルまで入ってる。

あいつ、やっぱり変。
だけど、ま、いいや。

これがあいつなりの愛情なら、受けてやろ。

まさか、本日のパチスロはこの資金稼ぎか?
いやそんな、儲からへんやろ、プロでもなし。

ひとしきり眺め終わって、メールに気づく。

『桃ちゃん、おめでと。大袈裟なのが嫌だから、そして俺の趣味の押し付けだから、礼はいらない。俺は、桃ちゃんに笑顔があればそれでいいから』

ホント、照れ屋なんだから。

次のデートは、これを身につけてこ。
んー、大袈裟は嫌って…彼氏的にはネイルだけとかの方がいいんやろか?
あいつ、どんな顔すんのやろ…。

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