テキストサイズ

僕ら× 2nd.

第5章 別格彼氏 --Thk

暫く私からは連絡しなかった。
大学2年の春、サークル活動に彼は忙しくしていて。

学校帰りのクルマに乗り込むと挨拶もなしに、いつもながらの「行こ?」に対して。
「嫌」と私はムスッと答える。

理由その1、ドヘタやから。
理由その2、相性ド最低やから。
理由その3、浮気したから。

「そっか」と彼はアクセルを踏む。

"ごめんね"なんて言えずに、ドライブが始まる。

だって、つい先日だよ?
あんたがメールで謝ってきたの。
『酔って、他の女と寝ました。ごめんなさい』って、知らせなくてもいいことを。

大方、サークルに現れた新入生のカワイコちゃんに遊ばれたんでしょ?
下手すぎて捨てられたんでしょ?

『桃ちゃんが大好き。別れたくない』と、熱く語られて、ホロッとなったけど。
だけど、今日は身体を許せないわよ。

メールじゃなくて、直に謝る気はないんかい?
あんたはメール前では別人格なんか?

元カレも理解に苦しむとこあったけど、こいつは更に、はるかに上回ってる。
会話が成立しないんやもん。
口を開くたびにムカつくんやもん。

もう彼氏の人格を諦めていた私は、ただただ思った。
私のこと好きって思ってくれるんなら、それでいいかって。。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ