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僕ら× 2nd.

第5章 別格彼氏 --Thk

それからまた、長らくあいた次のデート。
呼び出されて久々に、誕生日フルコーデで助手席に。
そろそろ許してやろっかなぁって思ったから。

「なぁ、俺と居て楽しい?」

そう聞かれて、返すことはできなかった。
全く楽しくない、なんて言えへんやん?

「時間がもったいないから別れよう。自分から付き合ってって言ったのに、悪いな」

あ、そこは普通の神経通ってたんや。

でも、大丈夫か?この先、この男。
別れを切り出されたのに心配するなんて、私も大概お人好しやなぁ。

とにかく、こいつの子どもができなくてよかったぁ。

フラれたのにこんな感想でてきたよ、私。

言いたいことは山ほどあるけど、もう知らん。
好きになれない男と無理矢理付き合った自分が情けない。

でも、いつか好きになれると思ってたんや…。
慣れていけば、メールでの会話を実際でもできるようになるんやと思ってたんやよ?

私じゃあんたをマトモに導けなかったんやね。

あ、そっか。
私、ゲーム感覚やったんや。
ダメダメ彼氏育成ロールプレイングやったんや。

ゲーム イズ オーバー。

鼻をすすって私は彼のクルマを降りた。

家に戻る道でムカッ腹立ちこめる。

てか、何っで私がフラれなアカンねん!
私が別れたいってメールした時は、とりすがったくせに!
なのに、自分からは別れを切り出したくなかったって、どないな男やねん!

こんな服、捨ててやる!!

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