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僕ら× 2nd.

第7章 花婿の弟 --Hzm,Ar,R

頭と口に交互に手を当てる。
俺ったら、柊より恥ずかしい相手に打ち明けちゃったんじゃね?
あんまり実感ねぇけど彼女の兄貴だぜ?
従弟(柊)の方がマシじゃねぇか!

ん?
また、思い出したっ!

兄貴っ、妹とあの温泉に入ってるって!

えええ?あのふたりが?

俺の前方で、隣り合っている2人を見つめる。
兄貴ったら花野の肩、抱いてる…。

…仲良いんだな……。
んにゃろ、俺の花野なのにっ。

いや、落ち着こう。

すごく嫌だけど、肩くらい、いいじゃねぇか。
兄妹なんだから。
それに、花野は水着で温泉に入るって言ってたんだ。
水着ならいいじゃねぇか。
兄貴でも。

いや、水着でも…?
昨年クリスマスの自分の体たらくを思い出す…。
うーん?

で、花野と兄貴の年の差は…5才かな?
オムツは…替えてねぇな!
けど、和波さんがお世話してるのを横で見ていたかもしれん!
けしからん!

はっ!
てことは、伊織に剣道を教えたのは兄ぃか!
そりゃ鬼並にすげぇわけだよ…。

ああ、他には、他には?
チェロを弾くのはどうでもいいとして…。
こんなゴツい兄貴がチェロか、で、これは知ってたけど弁護士…はぁ。

殴られてもないのにダメージを受けた気分の俺に、横槍が入る。

「おいマヌケ…。さっきから百面相すげーぞ?」

…柊ったら言葉遣い、悪ぃなぁ。

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