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僕ら× 2nd.

第7章 花婿の弟 --Hzm,Ar,R

「こいつら、俺の通う道場に出没するんだ。で、いたずらしてよく叱られてる」

「えっ?何したの?」

彼女が誰に尋ねようか目をキョトキョトさせたので、すかさず柊に確認をとる。

「最近はおとなしいよな?」

俺たちが試合に出る気がないのはもう了解されていて、やっていることが空手なのか何道なのかわからなくなってきてもスルーされてる。
新人は、あいつらの真似はするなと教えられてるらしいけど。

「おう。帆澄兄の方が炭酸撒いたり、人に突き食らわしたり」

そうだよな。
常軌を逸することはしてねぇはずだ。

大昔にやった実験は、予想を上回る破壊力だったけど、もうあんな誤算はねぇし。
そのための土地は郊外に確保したし。
兄ぃ、怒らせるとすっげ怖ぇし。

「炭酸って、懐かしいな。でもそれはお前らのせいだろ?」

そだな。
俺が失恋確定して落ち込んでたせいだよ。
あんな慰め方…まあ、感謝してるよ。

「仲良しなんだね、よかった」

花野がそう言うと、兄ぃは「違うよ?」と、にっこり笑った。
真っ裸で温泉に入った仲じゃねぇか…。

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