テキストサイズ

僕ら× 2nd.

第8章 小柴の予感 --Ar,Shu,Kn

「いや、俺…てか、妊娠したなんて聞いたことも見たこともねぇよ?」

俺に隠れて密かに生む?何故?
俺と結婚するのが嫌で??
あー、分かる気もするよ…。

じゃなくて、そんなコ、実在する?

生んでおいて、もう海外だろ?
子どもが欲しかったわけでも、俺といたかったわけでもなく。
金も要求されてないし。

それに俺、そんなに遊んだかなぁ?
遊んでないとも言えないけど。

俺、めっちゃ悪いことしちゃったのか?
孕ませて、それを言わせないで…表現悪いけど、仕方なく?
で、姉貴たちが面倒見てる?

俺、サイテーじゃね?

「だろうな。だけど今も、ヒナキのとこにいる。可愛い2才の女のコ」

いるっつわれても。
えっと2才ってことは、3年くらい前ってこと?
いまいち実感が押し寄せないながら暗表情の俺の横で、アルが話す。

「あいつら、そんなこと一言も言ってなかったぞ?」

そうだよな。
月に1回くらいしか会わねぇけど、そんな大切なことなら言うよな?

「そりゃ知らないから。誰が親なのか」

と、小柴は俺たちを交互に見る。

ああ、知らなかったら言わないよな。

だからって、意味がわからない。
火事と子どもと俺と姉2人が、どう繋がるんだ?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ