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僕ら× 2nd.

第8章 小柴の予感 --Ar,Shu,Kn

「あの、俺たちにわかるように説明して?その母親の名前は?」

お前にとっては、俺の覚悟なんてどうでもいいんだから。
俺がそう言うと、小柴はもったいをつける。

「うーん?どっから話せば面白いかと考えてさ」

面白いかじゃなくて、俺たちの反応を観察してんだろ?
何を知っていて、何を知らないか。
能天気アルからボロが出ないか。

「んなの考えなくていいから!」

正真正銘、俺たちには初耳だよ。

「なら、これでわかるだろ?子どもの名前は彩衣(アイ)」と、宙に字を書いた。

言われてすぐに思い当たる。

「…彩華(アヤカ)さんの?」

でもそれは、偶然いい文字だったからだろ?
この世には、同姓同名だって何人もいるはずだし。
読み方も様々。

だけど他にその名前から思い出せるのは。
いや、漢字じゃなくて読みだったら…絞れねぇかも…。

「そ。ヒナキがつけたんだ。ヒナキが言うには"彩"の字は本條が指定した、と」

本條が指定?
何であいつが出てくる?

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