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僕ら× 2nd.

第8章 小柴の予感 --Ar,Shu,Kn

俺の?
そう言われて思い当たる…。

さっきからズッシリときていた肩の荷が少し、下りた気がした。

「俺とは面識のない女だよな?」

「多分。若くて感染症もない」

やっぱり…。
姉たちを助けた高2夏の試験管か。
それで知らず知らずにも姉たちが母親がわりとなって育てている、と。

「居場所を知ってるのか?」

「つきとめた。今は親元に帰ってそれなりに幸せにしてるよ」

生みの母親は小柴の保護下か。
俺、何か要求されねぇだろうな?

「それはそうと、子どもに先手打っての治療検査が必要か、あの核実験場出身かを懸念したんだ。
今のところ何も出ていないが、一応、心に留めておいてくれ。出生は南部だけど、もしもがないとは言えない。現地でロケしたこの国の女優も被害者だしな」

ああ、あの…。

何十年も前に指導者を落とされた国は、まだ救われないんだ。
そしてこの国にも、その危機はある。

他民族を人間とみなさない侵略者、に統治されればどうなるかを忘れてはいけない。

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