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僕ら× 2nd.

第8章 小柴の予感 --Ar,Shu,Kn

そんな俺の心中を察したのか、小柴が言う。

「小さな話に戻ると」

"小さな"って、人ひとり、生まれてんだぜ?
充分大きいけど!かなり!!

そして、その続きをアルが拾う。

「仕組まれていたんだ?柊の種を提供したのは益川の案だけど?」

「益川が本條と繋がっていたとは考えにくいんだけどな。その後のあいつの行動と結び付かない」

ふうん?
単純なのか複雑なのか、わけわかんねぇよ。
いや、真相は単純だ。
それをこいつらが複雑にしてんだ…。

とにかく俺の姉2人=隠し子が濡れ衣だったとしても、本條……やっぱ尊敬できねぇ男ってことだな…。

「俺の、本條の賭事に使われたっての?」

ただの検査のためだと思っていたのに、採取が目的だったなんてな。
悪友に自分の方が優秀だと見せつけたかったわけだ。
「あいつはガキか?」と悪態をつく俺の肩に手をやるアル。

「元気だって証明されたわけだ。犬猫の、入れなくてよかったな」

…そんなの、励ましになんねぇよ。
更に落ち込みたくなる俺に、小柴が。

「それで、負けた方が腹いせに燃やしたってわけだよ。俺の家だってのに、筋違いも甚だしい」

と口の端を歪めて言った。

何だかこの3人、お互いの焦点がずれてるよな。

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