僕ら× 2nd.
第8章 小柴の予感 --Ar,Shu,Kn
~宮石花野side~
「昨日は電話に気づかなくてごめん」
迎えに来てくれるなり、頭を下げる彼に「仕方ないよ、私が突然したんだもん」と、返す。
助手席に座ると、「花野ちゃん、今日もすっげ可愛い」とか言っちやって、彼のクルマは走りだす。
「ありがとう」と私は彼の左腕に軽く頭を寄せた。
「あー、今年のクリスマスも俺って幸せ」
そんな嬉しいことを言ってくれる彼の、顔を覗く。
剃った髭あとが見えて、その小さな点々を追う。
伸ばしても、サンタさんのようにはならないかな?
でもカッコいいだろうな…。
そう思いながら、今の台詞に見つけた疑問を出してみる。
「だけど去年は火事だったよ?」
よりによってクリスマス前夜。
自宅に送ってもらってから、やっぱりうちに泊まってもらったらよかったなぁとか思っちゃって。
「だけど、花野がいたもん。ま、あの日は修行だったけどな。水着で迫られて」
私、迫ってなんか…。
と、信号待ちでキスしてくるから、私は否定の言葉を飲み込んだ。
今年のクリスマス"も"なんて言うから、どんな幸せなことがあったのか不思議になって。
それが私とのことだったから、嬉しくって温かくて。
そのあと、クルマのポケットに手を入れた彼。
「今日はさ、少し遠出して、この水族館に行こ?その近くのホテルにも行ってみたいんだ」
プリントアウトした紙を渡される。
行き先の概要や所要時間などが記されて、画像もついている。
ホテルってのが少し気になるけど。
これ、わざわざ作ってくれたんだ…。
「え?お出かけしてくれるの?」
上空に大きな寒波が来ているとかで、息が白くなる今日なのに。
「だってデートだもん?何?今日1日俺ん家がよかった?まあ、それもいいんだけど」
「ううん、ううん!嬉しいっ!」
「よかった」
ニシッと笑う彼は、視線を前方に移した。
「昨日は電話に気づかなくてごめん」
迎えに来てくれるなり、頭を下げる彼に「仕方ないよ、私が突然したんだもん」と、返す。
助手席に座ると、「花野ちゃん、今日もすっげ可愛い」とか言っちやって、彼のクルマは走りだす。
「ありがとう」と私は彼の左腕に軽く頭を寄せた。
「あー、今年のクリスマスも俺って幸せ」
そんな嬉しいことを言ってくれる彼の、顔を覗く。
剃った髭あとが見えて、その小さな点々を追う。
伸ばしても、サンタさんのようにはならないかな?
でもカッコいいだろうな…。
そう思いながら、今の台詞に見つけた疑問を出してみる。
「だけど去年は火事だったよ?」
よりによってクリスマス前夜。
自宅に送ってもらってから、やっぱりうちに泊まってもらったらよかったなぁとか思っちゃって。
「だけど、花野がいたもん。ま、あの日は修行だったけどな。水着で迫られて」
私、迫ってなんか…。
と、信号待ちでキスしてくるから、私は否定の言葉を飲み込んだ。
今年のクリスマス"も"なんて言うから、どんな幸せなことがあったのか不思議になって。
それが私とのことだったから、嬉しくって温かくて。
そのあと、クルマのポケットに手を入れた彼。
「今日はさ、少し遠出して、この水族館に行こ?その近くのホテルにも行ってみたいんだ」
プリントアウトした紙を渡される。
行き先の概要や所要時間などが記されて、画像もついている。
ホテルってのが少し気になるけど。
これ、わざわざ作ってくれたんだ…。
「え?お出かけしてくれるの?」
上空に大きな寒波が来ているとかで、息が白くなる今日なのに。
「だってデートだもん?何?今日1日俺ん家がよかった?まあ、それもいいんだけど」
「ううん、ううん!嬉しいっ!」
「よかった」
ニシッと笑う彼は、視線を前方に移した。