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僕ら× 2nd.

第8章 小柴の予感 --Ar,Shu,Kn

暫くして、私をチラチラ見ながら彼が尋ねる。

「相談があるって?」

「あ、うん。…でも、いいや」

「え?気になるだろ?どしたんだよ?…体調、悪い?遠出はキツイ?」

「…えと、あのね」と言いかけたけど、「何でもない!」と口をつぐんだ。

「んなわけねぇだろ?昨日の電話で伝えたかったんだろ?…俺、悪い方に考えちゃいそうだから。お願い、教えて?昨夜から心配だったんだよ?」

「あ、ごめんなさい。じゃ、着いてから」

先に水族館なんだかなら、言い急ぐこともないし。
侑生君は運転中だし。

「…うん。花野、愛してるよ」

「えっ?わ、私も」

こんな流れで言われてびっくりした。
侑生君、悪い方にって、何を心配してるのかな?

やっぱり今、伝えた方がいいのかな。

「あの、今日ね、ちょっとしんどいの。病気とかではないんだけど」

そう言うと、余計に焦り出す彼。

「え?病気じゃないのに、しんどい?大変じゃねぇか!病院に行っとかなきゃ!まだ行ってねぇんだろ?」

えーと、言いにくいんだけどな…。

「病院って、そんな大袈裟だよ」

「いーや。行く。産婦人科でいいな?」

「え?んー。そりゃ、産婦人科だろうけど、行かないから」

「早い方がいい!そんで帰りに入籍しよ!あ、役所休みか?」

「ええっ?」

!入籍?入籍って言った?
ええーーーっ??

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