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僕ら× 2nd.

第9章 城 --Khs,Kn,R

車内の座席で彼女は目をつむる。
気になった俺は、そのシートの隣を確保した。

小津と祐一朗が対面に座る。

そのうちに小津が心配事を口に出す。
年末の彼氏の判定が、レベル最悪だったらしい。
もちろん進路未定の彼氏は、修学旅行は俺たちとは別便。

「康史、やる気あるのかなぁ?」

「予備校にも通ってるんだろ?」

「そう。でも、あっけらかんとしてんのよね。よくサボってるし」

「落ちこまれても困るだろ?やることやってんだから、様子みてやれよ?」

彼女は受かって、自分だけ落ちてって相当なショックなんだろうし。
まだ春までは時間もあるし。

「でも結果が悪すぎるのよ。元々順位も私より低いくせに、目指すところの偏差値は高いってゆう身のほど知らず」

滝沢か。
ヤツの学力は気にかけたことなかったな。
でもま、順位で決まるわけでもなし。

「さっきのヨーダのセリフだけどね、ヤることはヤってるくせに。あのエロ男」

「………」

俺たちが返答に困っていると、再び小津が喋りだす。

「どこかにいい男、いないかなぁ?」

フリーの俺と祐一朗をわざわざ見回しながら、ため息混じりに言うなよな。

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