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僕ら× 2nd.

第9章 城 --Khs,Kn,R

~宮石花野side~

修学旅行の2日目は、グループ5人で計画していたルートを巡る。
近世のお城を散策して、そのあとマルクト(市場)に繰りだす予定。

明日のために今夜は早く寝なくっちゃと、私は侑生君におやすみラインを送って布団にもぐった。
だけど疲れているはずなのに、なかなか寝付けない。
すぅすぅとみんなの寝息が聞こえるなか、ゴロゴロと寝返りを打つ。
そんな私に、隣の布団からひそっとした声がかかった。

「花野ちゃん。起きてる?明日の午前中だけど私、ペンフレンドに会いたいの」

「みいちゃん(森みどり)のペンフレンド?この国に?」

暗がりの室内で、私はこちらに向けられた顔を見つめる。

「ううん。隣なんだけど、私が旅行って知って、来てくれるみたいなの。昼過ぎに連絡するから」

「ええ!凄いね!…そっか。それなら…うん、一緒できないのは残念だけど、楽しんできてね!」

てことは午前中、女子は私ひとりかぁ。
ま、あとの班メンバーは晄志君や祐一朗君だから緊張しないし、いっか。

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