テキストサイズ

僕ら× 2nd.

第1章 みをつくし --Shu,Tk,R

「柊君の噂を聞いたの。女のコを3人殺したって」

「あ?」

漏れたのか?
いや、導きはしたが殺してはいない。

「それに弟も」

そりゃデマだな。

「どこで聞いた?」

「私のバイト先。居酒屋でね、面白おかしく騒いでたのよ」

「酒飲み連中の言うことなんか、真に受けんなよ」

「ん。私もそう思った。柊君のことだから、きっとセックスでイかせまくったって意味だろうなって」

「……おい、声出てんぞ?」

「ごめんなさい」

赤くなって顔を反らした彼女のその横の寝台で、点滴に繋がれたおっさんがニヤニヤと俺を見た。

「で?それと昨夜の泥酔とどんな関係が?」

「その女のコたちのことを調べようと思って。柊君に本気なのかどうかを。私、嫉妬したのよ」

「本気は相手にしねぇ。それはお前が知ってる」

それにあの3人の目的は、アルだ。

「そうだけど、3人もって…。それでそこらに声をかけてたら、ああなったわけよ」

「いや、ならねぇだろ…」

「お前、何を知ってるんだ?って迫られて、飲まされて、気づいたら柊君がいた」

……てことはネーゼの家の者か。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ