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僕ら× 2nd.

第10章 …---… --Shu,Ar

「彼女周辺の人物も探ってある。お前がそんな器用だとは俺も思ってない」

ん?辰巳だけじゃないのか。
では、一体誰が…?
直立不動のまま俺は考える。

一般的には真剣交際だと誰もが思うだろう。
小柴サイドはそんな密告はしないはず…いや、信じていいのか?

他のダミー彼女&彼氏を散らしておくべきだったか…。

「その人物って誰?」

「そんなの、気にすんな。…まあ、お前が女にも関心があったのは喜ばしいが、宮石はダメだ。他を紹介してやる」

「俺は俺の好きなようにやる」

「手を切らねぇと後悔するぞ?」

「そんな言葉、俺知らねぇ」

ここは、彼女が本命だと認めたってことでいいな?
ま、言われたからには変にズラしても意味ないもんな。
だけど、俺は肯定しないで参入しよう、と口を開く。

「待って、親父さん。宮石はダメって、宮石家がダメってこと?」

「そうだ。最近やっとわかってきた。あの家は怪しい」

どう怪しいっての?
だけど怪しいなら、調べるのに彼女確保はうってつけだろ?
何故、引き離そうとするんだ?

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