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僕ら× 2nd.

第10章 …---… --Shu,Ar

***

終了後に俺の部屋。
ソファに崩れていたアルが呟く。

「あんなこと、する?」

「うん。常軌を逸脱しているのがヤツらの常識だって小柴が言ってた」

「そんな非常識男がよく過剰防衛だなんて言うよな」

だよな。
アルがやり過ぎなのは俺も認めるけど、どっちもどっち。

今日の昼に呼びつけて、夜に即って。
俺、説得しようと出向いたのに、それすらできてねぇよ。

アルの部屋も俺の部屋も盗聴されてはない。
なら、こちらの動きを読んで先手を取ったのか?
それとも、思いつきなのか。

「”仕掛ける”って何をだと思う?」

「マトモな俺らには思いつかねぇよ…。リース、呼ぼうぜ?小柴の代行だ」

「部下が数名行方不明ってだけで、ここまでする意図がわっかんねぇよ」

「うーん。口実なら、まだいいんだけどな。父親ってさ、息子と飲み交わしたいって思ったりするだろ?それが、親父さんの場合は女?」

アルの部屋に向かう時の親父さんは、嬉しそうでもあったし。
裸の交流が親睦の証と考えるなら。

「ああ。ありえねぇって言えねぇよ」

疲れた笑いを2人で漏らし、今後の対応について考えるけど。

「俺、明日こそは、”アルを説得します”って伝えてくる…。あ、もう今日だった」

窓にかかるカーテンの隙間から漏れる光は、すっかり朝を示していた。

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