僕ら× 2nd.
第10章 …---… --Shu,Ar
***
その数日後、花野ちゃんたちの帰国の日。
深夜の俺の部屋には、アルと大輔と俺。
何気なく流していたのが、航空交通管制部の様子。
と言っても聞くわけでもなく、ただ安心のために傍受していた。
と、何か騒がしくなってきて。
それから。
途切れはあるが、はっきりとした音声が流れてきた。
「メーデーメーデーメーデー!こちら130便。Mayday…位置は…南西に直進中。……アンコントローラブル!乗客乗員…、燃料残……Mayday」
アルはベッドから飛び起き耳を澄まし、大輔はPCを弾き始める。
そして俺は、静かに身支度。
「おいっ!何が起こった?」
尋ねても返ってくるはずなく、その音はそれきりで「オーバー!」と雑音に変わる。
「とにかく向かおう。大輔、情報送って」
俺たちは大輔を残し、リュックをつかんで廊下を走った。
操縦不能なんて、パイロットの腕とみんなの運を信じるしか俺たちには残されていないとわかってはいるけれど。
その数日後、花野ちゃんたちの帰国の日。
深夜の俺の部屋には、アルと大輔と俺。
何気なく流していたのが、航空交通管制部の様子。
と言っても聞くわけでもなく、ただ安心のために傍受していた。
と、何か騒がしくなってきて。
それから。
途切れはあるが、はっきりとした音声が流れてきた。
「メーデーメーデーメーデー!こちら130便。Mayday…位置は…南西に直進中。……アンコントローラブル!乗客乗員…、燃料残……Mayday」
アルはベッドから飛び起き耳を澄まし、大輔はPCを弾き始める。
そして俺は、静かに身支度。
「おいっ!何が起こった?」
尋ねても返ってくるはずなく、その音はそれきりで「オーバー!」と雑音に変わる。
「とにかく向かおう。大輔、情報送って」
俺たちは大輔を残し、リュックをつかんで廊下を走った。
操縦不能なんて、パイロットの腕とみんなの運を信じるしか俺たちには残されていないとわかってはいるけれど。