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僕ら× 2nd.

第11章 フェイス --Mkt,R,Kn

「え?あれ?」

とか言いながら、戻ってきた。

「どうしたの?番号わからなくなった?」

花野が心配する横で私は。
それでも、家電くらいはどっかにメモってない?
まあ最悪、親には学校で待っていてもらえばいいんだし。
って、冷たく見てて。

「ごめんっ!何かラインが開いちゃって。私、焦って変なボタン押しちゃったかも」

「えっ?」

「大丈夫かなぁ?ごめんね、ごめんねっ!」

両手を合わせて花野に許しを請うんだけど。

「はあ?そんなのワザとじゃなくて何さ?」

って言った私は正しいと思う!

「そんなこともあるよ。私も自分のなのによく間違えたりするし。それより、連絡はできたの?」

やっぱり、他人にスマホなんて貸しちゃいけないのよ!
と、今度は花野に噛みつきたくなる。

「うん、どうもありがとう。宮石ちゃん、優しいね。本当に助かりました!どうぞ!」

そうして彼女は、そさくさと他の生徒の列に隠れた。

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