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僕ら× 2nd.

第11章 フェイス --Mkt,R,Kn

そこに、「先生。俺もついて行きます」と居松。

「あら?2人は交際中?それでも彼女を休ませたいんだからダメよ?私がついてるから安心なさい?」

「いや、そういうんじゃないですけど…。では、部屋の前まで付き添います」

私は思った。
やはり居松は花野を好きなんだって。

同じ部活動で、1学年下だったのに、わざわざ繰り上がって同期になってさ。
それも、進路は同じ医者。

そして今まさに、花野からの宛先間違いラブラインを読んで、単細胞ヒートアップ中なんじゃないかって。

男が女子のことをそこまで案じるなんて、それ以外考え付かなかったし。

でも花野も罪よね。
"さっきの送信は彼氏宛だったの、ごめんね"ってパッと口にすればいいだけなのに…。

「じゃあ、俺も」とヨーダが言って、「私たちも」と私が森ちゃんを誘って。

だって彼氏のいる花野に気のある男2人って、おもしろそうじゃない?

だけど。

「そんな大勢で困るわ。あなたたち、きゃーきゃー騒ぐからここにいなさい。代表は居松君で、ね?」

その教師はもっともなことを言って私たちに辞退させた。

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