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僕ら× 2nd.

第11章 フェイス --Mkt,R,Kn

兄貴たちの立ち回りを聞きながら考える。

花野の生死を賭けられて生きた心地がしなかっただろうな、兄貴。
あ、孝明も俺を案じてくれたんだっけ?

「心配かけたね。偽情報だってすぐにわかったの?」

「うん。千春さんに尋ねて、本宅に確認してもらったら即、ミスってわかったから」

う、ウソだろ?
……本宅に確認だって?

「ちょっと待て。それって、俺たちは親父さんサイドの通信を盗聴してましたって名乗りをあげたってことだよな?」

「え?あっ、そっかぁ。もう気が気でなくって、冷静じゃなかったよ。どうしよ…?」

どうしよ、じゃないよ!

もともと信頼されてない俺たちが、更に信を失うじゃないか。
いや、信頼云々どころじゃない。

「今も繋がるか?」

「繋がるよ…。バレてないね」

そう、なのか…?

本当に気づかれてない?
それとも泳がされてる?

この場合は、最悪を考えなくちゃ。

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