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僕ら× 2nd.

第12章 IF --Khs,Ar,Shu,R

リースから発せられたのは、"緊張"と判断した俺。

誰かがリビングに近づいてる?
こいつ、俺よりも察知能力に長けているのか?

そう考えて、俺も意識を走らせてみたが、アル以外は静かな周辺。

武者ぶるいのようなもの?

もとは小柴配下の海外組だったリース、ならば。
親父さんらと直接対面なんて、そうそうなかっただろう。
度胸はありそうだけど、心細くも思ってるのなら…と思って申し出る。

「おい。親父らに呼ばれてるんなら、俺も同行しようか?」

「え?…いえ。一人で来るよう言われています」

気のせいだったか?

まあ、消されそうになったら精一杯の抵抗をすると断言するような男だもんな。

それが今夜?

いやいや。
今のこいつから、そんなキナ臭いにおいは感じねぇ。

それにリースは、小柴が自分の代理にと推していたエリートだ。
本拠地に単身乗り込んでどうにかするなんて、そんな破れかぶれの計画なわけがねぇ。

それともあの抵抗話はハッタリで、自分がどうなってもいいと思ってるのか?

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