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～吉坂侑生side～

彼女が俺を嫌ってなかった。
あんなことがあったのに。

俺を想って、待ってくれている。
とてもとても嬉しい。

すぐにでも抱きしめに行きたい。

でも、慎重に動かねぇと、彼女が危ないんだ。
そこで、俺のとるべき行動について考える。

目標は、彼女と自由に会うこと。

だけど今の状況で彼女と会えば、誰かが殺られるという…。

本條の部下…辰巳がにおわすのは、花野の生命。

花野だけというなら、我が手に囲って、ずっと離れずにいればとも思うけれど。
無理だな。
被害が多岐にわたるのは火を見るよりも明らかだ。

柊と彩華さん、宮石家の人たち。
辰巳だって、誰かを人質にとられてるだろう。
大輔や孝明、ハルナツ(柊の姉)だって、俺のせいで消されるなんてまっぴらだ。

前回のすり替え作戦は、柊の反対と親父の先回りによって中倒れした。

それなら、アルロボをもっともっと人間っぽく…。
親父らも見破れないほどに精巧なアンドロイドにできないだろうか。