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僕ら× 2nd.

第13章 ソーウ" キ プ 1 --Ar,Shu

「小柴やリースにできて、お前にできないこたねぇだろ?」

くっそ、本條め。
いちいちムカつく喋り方するよな。

「やってみせるさ」と吐き捨てて、部屋に戻った俺は、早速取りかかる。

SNSメディアでのトラッキングクッキー(ネットでの行動がわかるファイル)から、検索やショッピングの履歴を辿ったり、インスタグラムにアップされた画像からメタデータ(撮影された日時や場所等)を調べあげる。

その辺りは、始めこそ面倒だったけど、システム自動化することで、ほぼ放置でよくなった。

更にヤツらの、ファイアウォール(PC保護プログラム)とウイルスチェックを通過できた俺は、スパイウェアを忍び込ませて、PCにしまってあるデータを覗き見た。
ラップトップ(ノートPC)のカメラとマイクの遠隔操作、なんてこともできてしまった。

だけどそんな細かい報告はしねぇ。
こちらの能力はこれくらいと、低めに思ってもらうほうがいいって、柊に言われた。

確かにそうだよな。
俺は自由な時間が、今の倍以上ほしいんだから。

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